【2027年4月施行】犯罪収益移転防止法(犯収法)の本人確認が変わる。ICチップ読み取りに中古スマホを活用する方法
2026.09.24
スマートフォンの活用は、業務の効率化やペーパーレス化だけでなく、法改正への対応にも役立ちます。
本記事では「2027年4月の犯罪収益移転防止法(犯収法)改正に向けて、コストを抑えてICチップ読み取り環境を整えたい」とお考えの方に向けて、
- 本人確認が厳格化される背景と事業者への影響
- 読み取り端末に中古スマホを活用するメリットと条件
- 端末調達の比較と導入スケジュール
などを詳しく解説します。
詐欺被害は約4,029億円 本人確認が厳格化される背景
警察庁によると、2025年に発生した詐欺の被害額は約4,029億円にのぼり、前年から31.1%増加しました。警察官などをかたるオレオレ詐欺をはじめとした特殊詐欺や、SNS型投資・ロマンス詐欺の被害も増加しています。(*1)
図1:特殊詐欺及びSNS型投資・ロマンス詐欺の被害額の推移

※警察庁「令和7年の犯罪情勢」のデータを元にBelong作成
詐欺などの犯罪で得た収益の出所や本当の所有者を隠し、正当な取引によって得た資金のように見せかける行為を「マネー・ローンダリング」といいます。犯罪収益の銀行口座を転々と移したり、金融商品や不動産などに形を変えたりすることで、その追跡を難しくする手口です。
こうした犯罪では、偽造された本人確認書類によって開設された架空名義・他人名義の預貯金口座が悪用されるケースもあります。そこで政府は、本人確認書類の偽造や、他人へのなりすましを防ぐため、対面での本人確認方法を厳格化する方針を示しました。
2026年3月に公布された犯収法施行規則の改正命令では、ICチップ付きの写真付き本人確認書類を使って所定の本人確認を対面で行う場合、書類の提示を受けるだけでなく、ICチップに記録された情報を読み取り、画面に表示することが求められます。
その後、読み取ったICチップ情報と本人確認書類の券面情報を照合します(*3)。これまで認められていた、券面の提示を受けて確認する方法に加えて、ICチップに記録された情報も活用する方法へと変わるのです。
これは、金融機関やクレジットカード事業者、不動産事業者、司法書士、公認会計士などの「特定事業者」で行われる、一部の取引に関係する法改正です。対象となる事業者は、施行日の2027年4月1日までに読み取り機器の調達だけでなく、社内規定やマニュアル、現場での確認手順などの整備を行う必要があります。
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端末をご購入いただける「Belong One 販売サービス」 もご用意しております。
読み取りはICカードリーダーでなくてもOK。スマホアプリも選択肢に
本人確認方法の厳格化は、偽造された本人確認書類によるなりすましを防ぐうえで重要な取り組みです。一方、実際に窓口で本人確認を行う事業者にとっては「ICチップの読み取り方法」が新たな課題です。
専用のICカードリーダーを用意する方法もありますが、拠点や窓口の数が多ければ、導入費用や設置作業の負担が大きくなります。全拠点への展開を想定し、高額な読み取り専用端末の購入を検討している担当者の方もいるかもしれません。
じつは、入手しやすいスマートフォンを読み取り機器として使う方法もあります。警察庁などは、民間事業者が提供するスマートフォンアプリを活用し、ICチップ情報を読み取る方法も推奨しています。(*2)
ICチップの読み取りを行う「NFC機能」は、交通系ICカードやタッチ決済などにも使われている身近な技術です。NFC機能を搭載し、利用する読み取りアプリの動作条件を満たすスマートフォンであれば、本人確認書類の読み取り端末として活用できるのです。
そのため、事業者がすでに保有しているスマートフォンを利用できれば、新たに端末を購入せずに対応できる可能性もあります。まずは、採用するアプリと、そのアプリに対応する端末・OSを確認し、利用可能な端末の有無を調べてみましょう。
NFCは、iPhoneならばiPhone 7以降の機種、Androidはほとんどの主要機種に搭載されている機能です。多くの場合、最新機種を購入する必要はありません。
中古スマホを読み取り端末として活用する際に確認したい3つの条件
社内に利用可能な端末がない場合の選択肢として、中古スマホの活用があります。
読み取り端末として中古スマホを活用・導入する際は、以下の3つの条件を必ず確認しましょう。
- NFC機能の搭載: 読み取りアプリの動作要件を満たしているか
- 推奨OS・バージョンの確認: アプリがサポートするOSバージョンに対応しているか
- 端末の調達・運用体制: 社内に在庫がない場合、購入・レンタル等の調達手段やキッティング体制が整っているか
社内に利用可能な端末がない場合、新品の最新スマートフォンだけでなく、中古スマートフォン(以下、中古スマホ)を導入する方法もあります。Wi-Fi環境やSIM契約を必要としないアプリも多くあり、使用条件を満たした機種ならば、比較的安価な中古スマホでも、読み取り専用端末として使用できます。
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購入とレンタルはどう違う?端末調達の方法を比較
読み取り用の端末を新たに調達する場合、代表的な方法として「据置型の専用カードリーダー」「法人向け中古スマホの購入」「法人向け中古スマホのレンタル」が考えられます。
たとえば、50拠点に2台ずつ設置する場合は、合計100台の端末が必要です。端末単価の違いは、全体の導入費用に大きく影響します。それぞれの特徴を整理すると、次のとおりです。
端末調達方法の比較
| 比較項目 | A. 据置型 専用カードリーダー | B. 法人向け中古スマホ(購入) | C. 法人向け中古スマホ(レンタル) |
|---|---|---|---|
| 端末単価(目安) | 約5万〜15万円/台 ※業務専用端末の市場相場 |
約 20,000円〜 / 台 | 月額 数百円〜 / 台 |
| 50拠点(1拠点2台共有) | 500万〜1,500万円 | 100万〜200万円 | 初期費用ほぼゼロ(固定費化) |
| 設置・配線の手間 | PC接続・有線コード・設置場所の確保が必要 | 完全コードレス・窓口の省スペースに置くだけ | キッティング済みで届いてすぐ置くだけ |
| 故障・不具合時の対応 | メーカー修理手配・代替機の設定等で手間と時間がかかる | 予備機(1〜2万円)にアプリを入れて即交換完了 | 連絡1本で代替機が送付される(交換保証) |
| 資産管理・減価償却 | 固定資産管理が必要 | 備品・資産管理が必要 | 全額経費処理(オフバランス化)で管理不要 |
中古スマホの購入とレンタルは、いずれも専用端末に比べて初期費用を抑えられる選択肢です。なかでもレンタルは、端末を一括購入する必要がなく、必要な台数を必要な期間だけ利用しやすい点がメリットです。
また、保証や交換対応、キッティングなどを提供するサービスを選べば、導入後の運用負担も軽減できます。拠点数や利用期間、自社で対応できる作業の範囲を整理したうえで、購入とレンタルのどちらが適しているかを検討しましょう。
Belong Oneが現場に選ばれる3つの理由
犯収法施行規則の改正に向けて中古スマホを活用したい企業の選択肢となるのが、株式会社Belongの「Belong One レンタル・販売サービス」です。
Belong One レンタル・販売サービスの特徴は、大きく3つあります。
1.大量導入にも対応できる端末調達力
Belong Oneでは、大手商社グループのグローバルなネットワークを生かして中古端末を調達しています。同一機種をまとまった台数で導入したい場合にも、在庫状況や希望するスペックに応じた相談が可能です。
調達した端末は、自社のオペレーションセンターで検品・清掃・データ消去を実施。所定の検査項目をクリアした端末を提供しています。
2.初期設定を代行するキッティングサービス
端末の台数が多いほど、アプリのインストールやセキュリティ設定などの初期作業には手間がかかります。
Belong Oneでは、アプリのインストールをはじめとしたキッティングの相談も可能です。
事業者側が用意したアプリの契約やライセンスに関するヒアリングを事前に行い、それらに対応した初期設定済みの端末を各現場にお届けします。
3.届いてすぐ使える各拠点への直接配送(配線・設定工事不要)
キッティング済みのスマートフォンは、Belongから各拠点に直接配送することが可能です。読み取り作業はスマホアプリで行うため、配線工事やPCとの接続も不要で、現場のスタッフは端末が届いたその日から運用を開始できます。
また、レンタルの場合は初期の故障や不具合について、契約内容に応じた修理・交換サポートを受けられます。
端末のトラブルが発生した際には、すぐに代替機をお送りするので、業務への影響は最小限におさえられます。
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導入までの流れ IT担当者向けTODOリスト
Belong One レンタル・販売サービスを通じてスマートフォンを利用する場合も、まずは利用するアプリと必要な運用を整理することが重要です。
導入までの主な流れは、次に記載していきます。
導入ステップと対応範囲
| ステップ | 貴社(IT担当者)の対応 | Belong(当社)の対応範囲 | 完了目安 |
|---|---|---|---|
| STEP 1:ヒアリング・実機検証 | ・拠点数・窓口数の確認 | ・動作確認済み中古スマホの在庫確保 ・最適な機種選定・ご提案 |
11月〜12月頃まで |
| STEP 2:一括キッティング | ・専用IC読み取りアプリのライセンス準備 ※アプリ提供元とのご契約 |
【一括代行】 ・端末清掃、検品・動作確認 ・専用アプリの事前インストール ・セキュリティ設定 |
1月 |
| STEP 3:全拠点配送・窓口配備 | ・現場スタッフへ「届いたら置くだけ」とアナウンス | 【一括代行】 ・各拠点・窓口への個小口直接配送 ・故障時の代替機手配スキーム構築 |
2〜3月 (4月に間に合う!) |
導入する端末の台数やキッティングの内容によって、準備に必要な期間は異なります。最初に自社の端末状況を把握しておくと、よりスムーズな導入につながります。
2027年4月の犯罪収益移転防止法(犯収法)改正に向けて早めの準備を
2027年4月の施行に向けて、端末を調達するだけでなく、利用するアプリの選定や動作検証、社内規程・マニュアルの整備、現場スタッフへの周知などを進める必要があります。
【準備スケジュールの一例】
- 【2026年秋〜年内】対象業務の整理、アプリ・端末の選定、実機検証
- 【2027年1月】発注、キッティング内容の確定
- 【2027年2〜3月】各拠点への配送、現場レクチャー、試験運用
- 【2027年4月】改正後の本人確認方法による運用開始
まずは、自社で行っている本人確認業務を整理し、利用するアプリと対応端末を確認することが第一歩です。
Belong Oneでは、条件に合う中古スマホの選定から、必要台数の確保、キッティング、各拠点への展開まで一気通貫で支援いたします。2027年4月の施行に向けてICチップ読み取り端末の準備に不安や課題がある場合は、株式会社Belongにお問い合わせください。