【2022年】受付システム・アプリ10選｜比較のポイントも紹介

昨今の働き方改革や、コロナ禍による非接触対応を目的に、オフィスに無人の受付システム・アプリを導入する企業が増えています。

本記事では、

• 「受付システムを導入したい」
• 「どのサービスが自社に合っているのか知りたい」

とお悩みの方に向けて、

• 受付システムの選び方
• 代表的な受付システム・アプリ
• 受付システムの導入事例

をまとめて紹介します。

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受付システムとは

「受付システム」とは、オフィスへの来訪者の受付や担当者への取り次ぎ・通知などを自動化するシステムです。

主に、iPadやタブレットなどにアプリを導入するタイプと、専用の筐体（きょうたい）を設置するタイプの2種類があります。

受付システムの代表的な機能は次のとおりです。

• スケジューラーと連携した来訪者の予約
• 来訪者宛てにQRコードや受付番号の発行
• 来訪者受付後に内線電話やメール、ビジネスチャットなどで担当者へ通知
• 社員・部署情報の登録
• 来訪者の入退館記録を管理

従来のように、受付から内線電話をかけるだけでなく、担当者のスマホへ直接通知する機能を活用すれば、確実に連絡が届き、取り次ぎの負担を大きく減らせるでしょう。

ほかにも、セキュリティーゲートやスマートロックとの連携や、入館証シールの印刷など、さまざまなオプション機能を持つシステムがあります。

受付システムのメリット

受付システムを導入することで、以下のようなメリットがあります。

• 担当者が直接通知を受けることで来訪者を待たせることなく対応可能
• 来訪者からの内線電話取り次ぎの負担がなくなり業務効率向上
• 受付スタッフの人件費削減
• QRコードの発行・認証により非接触での受付が可能
• 内外に先進性をアピールして企業のイメージアップを図れる

このように、受付システムは来訪者にとっても、対応する社員にとってもメリットの多いソリューションです。

受付システムの選び方｜比較のポイント

数多くある受付システムの中から、自社に適したものを選ぶには、以下の3点をチェックすると良いでしょう。

• 通知機能
• 機能とコストのバランス
• セキュリティ・サポート体制

通知機能

受付システムのメイン機能のひとつが、メールやチャットツールによる通知機能です。
提供されている通知機能が、自社で導入しているチャットツールなどに対応していることを確認しましょう。

チャットツールでの通知なら、従来の内線電話と異なり、離席中でもスマホやノートPCを持っていれば来訪者の受付通知を確実に受け取れます。

通知機能は対応する社員の負荷を減らしたり、来訪者の待ち時間を減らしたりできる効果的な機能ですので、有効に活用しましょう。

機能とコストのバランス

受付管理システムを選ぶ際には、機能とコストのバランスが取れたシステムを選びましょう。

受付管理システムは、来訪者が内線通話で担当者を呼び出すシンプルなものから、QRコード発行や外部サービス連携、入退館記録など充実した機能を持つものまでさまざまです。
自社の利用スタイルに応じて、内線通話機能の有無や、受付システムが自動化できる業務の範囲などをチェックしましょう。

料金体系は事業者によってさまざまですが、一般に機能が豊富なほど料金は高額になります。多機能で先進的なシステムでも、自社で利用しない機能ばかりでは、無駄な料金を支払うことになります。
自社のニーズを明確にしたうえで、必要な機能が揃っており、かつ、できるだけ不要な機能がないシステムから選ぶと良いでしょう。

セキュリティ・サポート体制

受付システムは、クラウドサービスとして提供されているものが多くを占めます。

クラウドサービスは、インターネットを介してアプリケーションやデータを利用するものです。インターネットを経由するため、不正アクセスやサイバー攻撃などのセキュリティリスクにさらされます。

クラウドタイプの受付システムを選ぶ際には、以下の2点をチェックすることが重要です。

• 実績があり信頼できる事業者か
• セキュリティ対策は十分か

また、導入から運用まで、システム利用では疑問やトラブルがつきものです。安心して利用するには、問い合わせ窓口や受付時間などのサポート体制の充実度もチェックしておくと良いでしょう。

受付システム・アプリ10選

下記の代表的な受付システム・アプリについて、料金や主な機能、特徴を紹介します。

• RECEPTIONIST
• ラクネコ
• Smart at reception
• moreReception
• VisitView
• Envoy
• iPult
• MOT/Phone受付システム
• workhub ReceptionI-FACE

※料金はすべて税込

RECEPTIONIST（レセプショニスト）

公式サイト	https://receptionist.jp/
運営会社	株式会社 RECEPTIONIST
初期費用	無料
月額料金	5,500円〜　（登録社員数やiPad台数、運用方法による）
無料トライアル	◯
対応チャットツール	・Microsift Teams ・Slack など10種類
主な機能	・iPadで受付対応 ・ビジネスチャットへ来客通知 ・入退館記録管理 ・健康状態や渡航履歴など入館情報を設定可能 ・セキュリティゲートや電子錠と連携可能
導入実績	6,000社以上

「RECEPTIONIST」は、導入実績6,000社以上のシェアNo.1（公式サイトより）クラウド受付システムです。RECEPTIONISTの導入で、従来の来客業務をほぼゼロにし、87.5%のコスト削減（公式サイトより）が見込めます。無料トライアルが利用でき、初期費用がかからないので、リスクを抑えて導入可能です。

ラクネコ

公式サイト	https://raku-neko.jp/
運営会社	株式会社 プロトソリューション
初期費用	無料
月額料金	・利用社員50名以下：5,500円 ・利用社員100名以下：11,000円 ・以降100名ごとに+11,000円
無料トライアル	◯（手元のiPadで30日間お試し可能）
対応チャットツール	・Slack ・Google Chat ・Chatwork ・Microsoft Teams ・LINE WORKS など10種
主な機能	・iPadで受付対応 ・カレンダーアプリ連携 ・QRコード発行・認証 ・チャット・メール・携帯電話通知 ・来訪者誘導・入館証シール発行
導入実績	350社

「ラクネコ」は、サービス継続率99%と高い顧客満足度を誇る受付クラウドシステムです。iPadさえあれば導入でき、アポイント登録からお客様誘導まで、受付に必要な機能がすべて基本料金内に含まれています。無料トライアルから、そのまますぐに利用開始できるのでお手軽です。

Smart at reception

公式サイト	https://smartat.jp/reception/
運営会社	M-SOLUTIONS株式会社
初期費用	0円〜
月額料金	・Basic：22,000円　（中小企業向け　〜299名） ・Premium：33,000円　（中小企業向け　〜999名） ・Entrprise：55,000円　（大企業向け　1,000名〜） ・HD Group：110,000円　（グループ企業向け　5社〜）
無料トライアル	〇（無償版あり）
対応チャットツール	・Microsoft Teams ・Slack ・LINE WORKS ・Chatwork など
主な機能	・iPadで受付対応 ・QRコードの発行・認証 ・AIによる音声認識受付 ・電話・メール・チャットなどから通知方法選択可 ・データはクラウド上で一括管理
導入実績	–

「Smart at reception」は、ソフトバンクグループのM-SOLUTIONSが運営する、大企業実績No.1（公式サイトより）のiPad無人受付システムです。iPadを設置するだけで低コストかつ短期間で導入できます。スケジューラーや電話システム、検温システムなど、豊富な外部サービスとの連携も可能です。

moreReception（モアレセプション）

公式サイト	https://fsi.co.jp/solution/morereception/
運営会社	富士ソフト株式会社
初期費用	要問い合わせ
月額料金	なし（利用開始から3年間）
無料トライアル	× ※ショールームで体験は可能
対応チャットツール	・Microsoft Teams　（オプション機能）
主な機能	・3種類の専用筐体での受付対応 ・内線、QRコード、入館カード発行などで簡単受付 ・内線やメール、専用アプリ、Microsoft Teamsなどで来訪通知 ・来訪者の入退館履歴を記録 ・入館カードでセキュリティゲートと連携
導入実績	–

「moreReception」は、専用筐体を設置するタイプの受付システムです。コンパクトタイプ、フロアタイプ、カウンタータイプの3種類から、企業イメージにあったカラーの筐体を選べます。充実した機能に加えて、3年間の無料サポートもついており、安心して利用可能です。

VisitView（ビジット ビュー）

公式サイト	https://www.visitview.jp/
運営会社	株式会社Knowlbo（ナルボ）
初期費用	要問い合わせ
月額料金	要問い合わせ
トライアル・デモ	要問い合わせ
対応チャットツール	×
主な機能	・Windows PCでの有人受付とKIOSK端末での無人受付に対応 ・来訪情報を事前に予約し部署内で共有 ・ICカード受付、QRコード（チケット）受付に対応 ・セキュリティゲートと連携させた運用も可能 ・複数オフィス（テナント）でも利用可能
導入実績	–

「VisitView」は、自社サーバーにシステム構築するオンプレミスタイプの受付システムです。「来訪予約Webアプリ」「受付アプリ」「管理Webアプリ」「無人受付アプリ」の4つのアプリで有人受付から無人受付まで対応します。入館処理時には担当者へメール通知することが可能です。

Envoy

公式サイト	https://envoy.com/products/visitor-management-system/
運営会社	Envoy　（米国企業）
初期費用	無料
月額料金	・Basic：無料 ・Standard：99ドル（税別） ・Premium：299ドル（税別） ・Enterprise：個別見積もり
トライアル・デモ	◯（無料デモ）
対応チャットツール	・Slack ・Microsoft Teams ・Skype for Business ・Office 365 など
主な機能	・iPadで受付対応 ・サインインのフローをカスタマイズ可能 ・来訪者が到着時に自動通知 ・訪問者数や対応者の分析レポートを出力 ・さまざまな外部サービスと連携
導入実績	–

「Envoy」は、アメリカの企業が運営するクラウド受付システムです。公式ページは英語のみで日本語サイトは用意されていません。アメリカのサービスだけあって、国産サービスに比べて、不正な訪問者の侵入を防ぐセキュリティ機能や、NDA締結などの契約機能が充実しています。

iPult（アイプルト）

公式サイト	http://www.meidentsu.co.jp/business-phone/phone/receipt/ipult.html
運営会社	名電通株式会社
初期費用	要問い合わせ
月額料金	なし
トライアル・デモ	要問い合わせ
対応チャットツール	×
主な機能	・iPadで受付対応 ・タッチ操作で受付担当者の内線電話に発信 ・受付担当の就業時刻にあわせて自動ON/OFF ・ワンタッチで英語表記に切り替え ・CSVで部署・社員情報を一括登録・更新
導入実績	–

「iPult」は、iPadを利用してタッチ操作で部署や訪問先社員を指定し、内線番号に発信するシンプルな受付システムです。QRコード読み取りや自動ドア解錠機能などオプション機能も充実しています。初期導入費用のみで利用でき、月額料金がかからないのも魅力です。

MOT/Phone受付システム

公式サイト	https://www.mot-net.com/option/reception
運営会社	株式会社バルテック
初期費用	32,780円（クラウドタイプの場合※）
月額料金	6,578円（クラウドタイプの場合※）
トライアル・デモ	要問い合わせ
対応チャットツール	×
主な機能	・iPadで受付対応 ・受付システムから担当者のスマホに直接発信 ・応接室・会議室などの施設予約管理 ・日本語・英語切り替え ・オリジナル受付画面にカスタマイズ
導入実績	–

※オンプレミスタイプは別途見積もり

「MOT/Phone受付システム」は、IP-PBX「MOT/PBX」や、クラウドPBX「MOT/TEL」を運営するバルテックが提供する受付システムです。機器設置が不要なクラウドタイプと、社内に専用アダプタを設置するオンプレミスタイプから選べます。MOTシリーズとあわせて導入することで法人電話周りのさまざまなサービスが受けられます。

クラウドPBXについては、以下の記事で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。

【2022年】クラウドPBXサービス11選｜料金や機能を比較！選び方も

workhub Reception

公式サイト	https://www.bitlock.workhub.site/product/reception
運営会社	株式会社ビットキー
初期費用	0円
月額料金	3,300円〜
トライアル・デモ	×
対応チャットツール	・Slack ・Microsoft Teams など
主な機能	・iPadで受付対応 ・来訪者の属性にあわせてQRコードや顔認証などで受付 ・GoogleカレンダーやOutlookカレンダーと連携 ・スマートロックと連動し会議室の自動解錠可能 ・受付記録の確認・CSVダウンロード
導入実績	–

「workhub Reception」は、業界最低水準の低コストで、オフィスの受付の無人化・非対面化を実現できる受付管理クラウドシステムです。iPadとWi-Fi環境があれば、最短1日で来訪受付、来訪通知、カレンダー連携、来訪日程管理など一連の受付業務を無人化できます。

I-FACE

公式サイト	https://i-face-reception.com/
運営会社	株式会社アイエンター
初期費用	要問い合わせ
月額料金	要問い合わせ
トライアル・デモ	要問い合わせ
対応チャットツール	・Slack ・Microsoft Teams ・Chatwork など
主な機能	・iPadで受付対応 ・QRコード、受付番号入力でチャット通知 ・アポなし来客は通話呼び出しも可能 ・アナログ回線接続は国内全てのPBXに対応 ・クラウド/IP-PBXにも対応
導入実績	700社

「I-FACE」は、2012年に誕生した10年の実績を持つ受付システムです。無駄な機能がないシンプル設計と操作性で安心して利用できます。導入時に要望・懸念事項をしっかりと説明し、導入後の運用サポートが充実している点も安心です。

受付システムの導入事例

ここで、受付システム導入の参考になる、3つの企業の成功事例を紹介します。

• 株式会社ロッテ
• キャロウェイゴルフ株式会社
• 株式会社ビズリーチ

株式会社ロッテ

お馴染みの菓子メーカー「株式会社ロッテ」は、働き方改革やDX化の中、「RECEPTIONIST」を活用して安心・安全な無人受付を実現しています。

同社では従来、1階受付に専任スタッフ2名が対応していましたが、コロナ禍で次のような課題が浮かび上がりました。

＜課題＞

• コロナ禍で来客人数が10分の1まで減少も、受付担当は出社が必要
• 不特定多数と接触する受付業務の高い感染リスク

以上の課題に加え、オフィスのフリーアドレス化をきっかけに、以下のポイントで受付無人化を検討します。

＜重視したポイント＞

• 来客対応に特化した使いやすいシステム
• 非接触型（QRコード）の受付
• セキュリティ面が強固で安心できる

検討の結果、すべてを満たす「RECEPTIONIST」を選定し、次のような効果を得られました。

＜効果＞

• QRコードによる非接触受付で、感染リスクを回避
• スムーズな導入で、短期間に2名分の受付業務コストが削減
• 来訪時の台帳記入やカード返却が不要になり、来訪者・社員双方にメリット

コロナ禍をきっかけに受付システムを導入し、コスト削減や来訪者・社員の負担軽減などを実現できた良い事例と言えるでしょう。

参考：https://receptionist.jp/case/lotte/

キャロウェイゴルフ株式会社

ゴルフ用品メーカー「キャロウェイゴルフ株式会社」では、「ラクネコ」を活用して取引先や業者の来客対応の無人化を図っています。

同社では、コロナ禍でも最新設備を使ったフィッティングサービスで有人受付を続ける一方、次のような課題から、取引先や業者の来客対応の無人化を検討します。

＜課題＞

• コロナ禍前から受付スタッフの取り次ぎで、担当者が見つからないケースが多い
• 在宅勤務やフリーアドレス化で取り次ぎの課題に拍車がかかる懸念
• 米国本社から感染防止対策の指示

課題を踏まえ、同社は以下のポイントで受付システムを検討しました。

＜重視したポイント＞

• 月額利用料の安さ
• 感染防止のため、来訪者識別シールの印刷機能を持つシステム
• QRコードでの非接触受付と電話での受付通知が可能

以上の観点で「ラクネコ」を導入した結果、同社では次のような効果を得ています。

＜効果＞

• 担当者のスマホに来客通知され、「どこにいるかわからない」事態を解消
• 過去に失敗したフリーアドレス・グループアドレス導入の足がかりに

取材当時、同社ではまだ受付システムを導入したばかりでしたが、今後の働き方改革への貢献を期待しているとのことです。

参考：https://raku-neko.jp/case/callaway-golf/

株式会社ビズリーチ

ハイクラス転職サイト「BIZREACH」でお馴染みの「株式会社ビズリーチ」では、「Smart at reception」を活用して無人受付を実現しています。

1か月の来訪件数が2,000件を超えることもある同社では、従来の電話での受付では次のような課題を抱えていました。

＜課題＞

• 来訪者が受付から部門代表に電話しても、すぐに担当者につながらず待たせる
• 電話を受けた社員が電話対応に追われる

以上の課題を踏まえ、以下のポイントを重視して受付システムを探します。

＜重視したポイント＞

• 社内で導入しているコミュニケーションツールSlackと連携できる
• 同社の運用にあわせて柔軟にカスタマイズ対応
• 既存のPBXを利用して内線電話がかけられる

選定の結果「Smart at reception」を導入した同社は、次のような効果を得ました。

＜効果＞

• Slackへの受付通知で来訪者を待たせない
• 受付から担当者へ直接通知がいくため、取り次ぎの工数を削減

来訪者が多く、電話取り次ぎにお悩みの企業には参考になる事例ではないでしょうか。

参考：https://dev01.m-sol.co.jp/users/taiji_sun_jp/smartat-work/news/biz_r/

受付システムに利用するタブレットを、お得に導入する方法

受付システムでは、iPadをはじめとしたタブレットがあれば、すぐに利用できるものが多くあります。
タブレットをお得に導入する方法は、下記の5つです。

• Appleのビジネス向けサービス（iPadの場合）
• 認定整備済製品（iPadの場合）
• 中古
• レンタル
• 買取り・下取り

受付システムでは、高い性能・機能は必要ありません。
必要に応じて、中古タブレットの購入やレンタルを検討されてみてください。

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まとめ

受付システムは、従来の人手を介した受付・取り次ぎと比べて、業務効率化やコスト削減を図れる有効なソリューションです。
多くの事業者からさまざまな受付システムが提供されていますので、自社のニーズを明確にして機能とコストのバランスが取れたものを選ぶことが大切です。

本記事で紹介した「受付システム・アプリ10選」や「受付システムの導入事例」を参考に、自社に適したシステムをご検討ください。

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