IT資産の処分に関わる「ITAD」とは?3つのポイントを紹介
2023.01.21
「ITAD」はあまり馴染みのない用語ですが、パソコンやスマートフォンなどのIT資産を保有するすべての企業に関わる重要な取り組みです。
本記事では、「ITADの意味を知りたい」という方に向けて、
- ITADとは何か
- ITADの3つのポイント
をわかりやすく解説します。
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目次
ITADとは
ITADとは、「Information Technology Asset Disposition」の略称で、「アイタッド」と読みます。日本語にすると、「IT資産の適切な処分」といった意味合いです。
対象となるIT資産には下記のようなものがあります。
- パソコンやサーバー
- ネットワーク機器
- プリンターやスキャナー
- 携帯電話・スマートフォンやタブレット
- ソフトウェア
- メディア(CD、DVD、フロッピーディスクなど)
ITADは、これらのIT資産が不要になった際に単に廃棄するのではなく、プライバシーやセキュリティのリスクを軽減し、資産の再利用やリサイクルによって環境負荷を軽減することを目的としています。
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ITADの3つのポイント
IT資産の処分に関する法律は、大きく下記の2つに分けられます。
- 情報管理に関するもの(個人情報保護法など)
- 環境保護に関するもの(廃棄物処理法や資源有効利用促進法など)
主な法律 | 法律の概要 | ITADとの関連 | |
---|---|---|---|
情報管理に関するもの | 個人情報保護法 | 個人情報を収集、利用、保存、提供する際には、 適正な手段を講じなければならないことを定めた法律 |
個人情報を含むIT資産を廃棄する際には、 適切な方法で個人情報を削除しなければならない |
サイバーセキュリティ基本法 | 国や地方公共団体、企業などが保有する情報を 保護するための基本理念を定めた法律 |
IT資産の廃棄時に適切にデータ消去することで、 サイバー攻撃からIT資産を守る |
|
不正アクセス禁止法 | 情報の改ざんや漏えいなどを防止するため、 本来アクセスする権限のないコンピューターの 不正利用を禁止する法律 |
IT資産の廃棄時に適切にデータ消去することで、 不正アクセスからIT資産を守る |
|
環境保護に関するもの | 廃棄物処理法 | 廃棄物の排出抑制と適正な処理により、 生活環境と公衆衛生の向上を図るための法律 |
IT資産の廃棄時に法律に準拠した適切な方法で 処分する |
資源有効利用促進法 | 資源の循環利用や有効利用を促進することを 求めた法律 |
IT資産を処分する際には、リサクルや再利用などの 環境に配慮した方法を採用する |
|
電気用品リサイクル法 | 電気用品のリサイクルや再利用を促進することを 求めた法律 |
IT資産を処分する際には、リサイクル企業などと 協力し環境に配慮した処分をする |
ITADの推進では、上記のような法令を遵守するコンプライアンスと、IT資産の管理や処分を適切に統制するガバナンスを徹底することが重要です。
企業でITADを推進する際の主なポイントは下記の3つです。
- 情報管理セキュリティ
- サスティナビリティ
- ROI
それぞれ解説します。
情報管理セキュリティ
ITADは、企業のIT資産を「適切に」廃棄またはリサイクルすることが目的です。
「適切に」の中には、情報セキュリティの観点から、IT資産に保存された機密情報や個人情報などを確実に削除することが含まれます。
確実なデータ削除は、情報漏えいや不正アクセスを防ぐための、セキュリティ上重要な要件です。
ITADの推進において、企業が継続的に情報セキュリティを確保するには、下記のような管理体制の徹底が求められます。
- 情報管理における方針や行動指針を定めた情報セキュリティポリシーを策定する
- 社内にセキュリティ対策を担当し責任を持つ組織を設置する
- 具体的な情報管理ルールを作成し、従業員に継続的に教育する
- 情報管理体制は定期的に見直しを行う
サスティナビリティ
ITADの推進には、サステナビリティの観点が重要です。
サステナビリティとは、環境、社会、経済の観点から、将来を持続可能にすることを目的とする考え方や取り組みを指します。
つまり、ITADは単にIT資産を廃棄すれば良いということではなく、環境に配慮し、社会に貢献し、経済的に成り立つ持続的な取り組みが求められるのです。
実際に世界では、先進国から不正輸出されたE-Waste(Electric Waste:電子廃棄物)が、途上国の環境汚染を引き起こす問題が顕在化しています。
電子機器やオフィス機器、工業用機器などに含まれる金属や廃棄プラスチックが不適切に廃棄される際に出る有害物質が、環境や健康に影響を及ぼします。
ITADでは、不要になったIT資産を再利用やリサイクル、環境にやさしい方法による廃棄などを行うことで、E-Wasteを減らすことが重要です。
SDGsとの関わり
サステナビリティをより具体化した取り組みにSDGsがあります。SDGsは最近注目されているのでご存じの方も多いでしょう。
SDGsとは「Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標」のことで、2030年までに実現するための17の目標と169のターゲットが定められた国際的な取り組みです。
ITADは、SDGsの多くの目標に貢献します。その中から主な3つを見てみましょう。
SDGsの目標 | ITADによる貢献 | |
---|---|---|
目標12 | 持続可能な消費と生産のパターンを 確保する |
ITADは、リサイクルや廃棄などの処理を通じて、 資源の再利用を促進し、循環型経済を推進する ことができます。 |
目標13 | 気候変動とその影響に立ち向かうため、 緊急対策を取る |
ITADは、環境に優しい方法で廃棄物を処理する ことで、温室効果ガスの排出量を削減し、気候 変動対策に貢献することができます。 |
目標8 | すべての人のための持続的、包摂的かつ 持続可能な経済成長、生産的な完全雇用 およびディーセント・ワーク(働きがい のある人間らしい仕事)を推進する |
ITADによって、リサイクルや再利用分野の新しい ビジネスチャンスが生まれ、就労機会が増加し、 経済成長に貢献します。 |
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ROI
ITADの取り組みでは、コンプライアンス・ガバナンスの徹底に加えて、ROIにも注意を払うことが重要です。
ROIとは「Return On Investment:投資収益率」のことで、投下した資本に対して、どれだけ利益が出たかを表します。
わかりやすく言えば「費用対効果(コストパフォーマンス)」のことです。
企業活動として行われる以上、収支を度外視して環境や社会に貢献すれば良いというわけには行きません。
例えば、IT資産の導入時にリセールバリューの高い製品を購入すれば、処分の際に売却することで利益を得られます。
一方、廃棄やリサイクルが必要な場合には、あらかじめ処分にかかる費用まで見込んでおくことで、ライフサイクルを踏まえたROIによる投資判断が可能です。
効率的にITADを推進するには、IT資産の導入段階で、処分までの見通しを立てておくことが大切です。
まとめ
IT機器を不適切に廃棄すれば、環境汚染を引き起こし、自然や健康に悪影響を及ぼします。
一方、適切にリサイクルや再利用することで、資源を有効活用し環境汚染や自然破壊の防止につなげることが可能です。
ITADを持続的に進めるには、適切なセキュリティ対策や費用対効果への配慮も欠かせません。
この記事が、ITADに取り組むきっかけになれば幸いです。
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